災害のあと、
人は「普通」ではいられなくなります。
眠れない
イライラする
涙が出る
何も感じない
こうした変化を、性格や弱さだと感じてしまう人は少なくありません。
しかし実際には、
心には一定の流れがあります。
壊れる → 怒る → 回復する
この順番を知っているかどうかで、
避難生活のつらさは大きく変わります。
① 最初に起きるのは「壊れる」ではなく“感じなくなる”

災害直後、人は意外なほど動けます。
片付けができる
手続きに走り回れる
人を助けられる
これは元気だからではありません。
脳が「感じる機能」を止めている状態です。
怖さ
悲しさ
痛み
それらを一時的に後回しにして、
生き残ることを優先します。
つまり最初に起きるのは
感情の停止(麻痺) です。
② 次に現れるのが「怒り」

少し落ち着いた頃、
人間関係のトラブルが増えます。
言葉がきつくなる
些細なことで衝突する
雰囲気が悪くなる
これはモラルの低下ではありません。
心が限界に近づくと、
泣く前に怒りが出ます。
怒りは攻撃ではなく、
崩れないための最後の防御反応です。
優しい人ほど怒ることがあるのは、
我慢を続けてきた証拠でもあります。
③ そして最後に「回復」が始まる

回復は、元気になることではありません。
多くの場合、
先に起きるのは不調です。
急に涙が出る
動けなくなる
何もしたくなくなる
安全が確認されてから、
止まっていた感情が動き始めます。
つまり
崩れたように見える状態こそ回復の入口 です。
やがて
少し眠れる
少し話せる
少し笑える
この順番で日常が戻ってきます。
なぜ知っておく必要があるのか

災害後、多くの人が自分を責めます。
「自分だけ弱い」
「性格が悪くなった」
「戻れなくなった」
ですが、
それは異常ではありません。
順番通りに起きているだけです。
知識があると
家族を責めなくなる
自分を責めなくなる
トラブルを減らせる
避難所の人間関係は
思いやりより“理解”で守られます。
まとめ

災害後の心の変化には流れがあります。
感じなくなる(防御)
怒りが出る(限界)
崩れる(回復開始)
これを知っていることは、
心の防災です。
備蓄と同じように、
知識も人を守ります。
※本記事は、厚生労働省・国立精神神経医療研究センター・WHO・日本赤十字社などの災害時心理資料を参考に作成しています。
まずは一つだけ読んでみてください
今の状態に近い記事からで大丈夫です。
