避難所では「非常食」と「炊き出し」、2つの食の支援が行われます。
どちらも大切ですが、それぞれの役割と注意点は異なります。
特に災害時は食中毒のリスクが高まるため、正しい理解と対策が欠かせません。
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阪神淡路・東日本・熊本の震災で実際にあった炊き出しのトラブルと、その教訓をまとめています。
非常食と炊き出しの違い
非常食
- 事前に備蓄される(乾パン・アルファ米・缶詰・レトルト食品など)
- 保存性が高い、すぐに配布できる
- 味や食感に飽きやすい、栄養が偏ることも
炊き出し
- 災害後に調理して提供される温かい食事
- 気持ちを和ませる効果が大きい
- 衛生管理や調整不足でトラブルになることもある
炊き出しで起きやすい食中毒の原因
- 大量調理による加熱不足
- 保管温度が適切でない(特に夏場の避難所)
- 調理スタッフの手指や器具の衛生管理不足
- アレルギー表示や食材確認が不十分
食中毒を防ぐために(運営側)
- 炊き出しの受け入れは必ず調整窓口を通す
- 衛生基準(加熱・保存温度・配布時間)を明確にする
- 食材のアレルギーや宗教的制限を事前に伝える
- 食中毒が発生した場合に備えて保健所と連携できる体制を整える
食中毒を防ぐために(支援する側)
- 手洗い・マスク・使い捨て手袋を徹底する
- 加熱は中心部まで十分に(75℃以上1分が目安)
- 作った料理はできるだけ早く配る(2時間以内が理想)
- 生ものや要冷蔵食品の持ち込みは避ける
- 残った食品は無理に配らず廃棄する勇気も必要
まとめ
非常食と炊き出しは、それぞれに役割があり、どちらも欠かせない災害時の食支援です。
しかし、炊き出しは衛生管理を怠ると食中毒につながるリスクがあります。
「安全で安心できる食の提供」が、避難所生活を支える第一歩となります。
参照元
- [災害時における食中毒防止(厚生労働省)](https://www.mhlw.go.jp)
- [災害食と非常食の違い(農林水産省)](https://www.maff.go.jp)
- [避難所での食支援に関するガイドライン(内閣府防災)](https://www.bousai.go.jp)