災害後に眠れないのは異常ではありません|脳が警戒を解いていないだけです

災害後に眠れないのは異常ではありません|脳が警戒を解いていないだけです 防災・備える暮らし

夜になると不安が強くなる。
眠ろうとしても頭が止まらない。
疲れているのに眠れない。

災害のあと、多くの人に起きる反応です。

これは心が弱くなったわけでも、
神経質になったわけでもありません。

体がまだ「危険の中にいる」と判断しているだけです。

なぜ夜に悪化するのか

人は、昼間は動けてしまいます。
片付け、連絡、手続き、やることが次々に出てきます。

しかし夜になると、急に不安が出てきます。

これは、夜が怖いからではありません。

脳の警戒システムが働き続けているためです。

本来、眠るときには
「安全が確認できた」と脳が判断する必要があります。

ところが災害のあと、脳は
「まだ終わっていない」と判断し続けます。

そのため体は休もうとしても
意識だけが起き続けます。

眠れないのは回復していないからではありません

よく「疲れているのに眠れないのはおかしい」と思われます。

実際には逆です。

体は休もうとしているのに、脳が止めている状態です。

これは生き延びるための反応です。

危険が続いている可能性がある間、
人は深く眠らないようにできています。

つまり眠れないのは異常ではなく、
体が正常に働いている証拠です。

やってはいけない行動

早く眠ろうとして、次の行動を取りやすくなります。

・無理に寝ようとする
・不安を消そうと考え続ける
・情報を探し続ける
・気を紛らわせようとスマホを見る

これらはすべて
「危険を確認する行動」です。

脳は「まだ警戒が必要」と判断し、
さらに眠れなくなります。

眠るために必要なのは安心ではなく停止

多くの人は「安心しよう」とします。
ですが災害直後に安心することはできません。

必要なのは安心ではなく

警戒の動作を止めること

です。

考えない時間を作ると、
脳ははじめて休む準備に入ります。

楽になる行動

次の行動は、警戒を弱める方向に働きます。

・光を弱くする
・音を一定にする
・体を温める
・重さを感じる

これらは「周囲を監視しなくてよい状態」を
体に伝える刺激です。

つまり心ではなく、
体から安全を知らせる方法です。

休ませる道具という考え方

眠ろうと努力するほど眠れなくなります。

そのため役に立つのは
気持ちを変える物ではなく

脳の仕事を減らす物です。


・小さな光
・単調な音
・重さのある布

休もうと努力するより、環境を変える方が体は先に反応します。

眠れない夜に使われる道具をまとめています。
夜に頭が止まらないときの道具

これらは「考えなくても安全を感じられる状態」を作ります。

人は安心したから眠るのではなく、
監視をやめられたとき眠ります。

眠れない夜は続きません

災害のあと、心の反応は遅れて現れます。
そして同じように、回復も段階的に起こります。

眠れない夜が続いているときは、
まだ体が周囲を確認している途中です。

壊れているのではありません。
止まっているのでもありません。

体が安全を確かめ終わると、
ある日急に眠れる時間が伸び始めます。


眠れないのは弱さではありません。
体が生き延びようとしている反応です。

まずは眠ろうとせず、
休める状態を作ることから始まります。

無理に眠ろうとせず、環境から休ませる方法もあります。

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